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【倉敷校】ボランティア活動に従事しました

こんにちは、倉敷校の生徒Aです。

9月27日(火)に、スタッフさんと一緒に倉敷市立自然史博物館へボランティアに伺いました。

当日はあいにくの雨で、館内も蒸し暑かったです。

 

具体的なボランティアの内容は、日本各地から寄贈された植物を標本にし、保存するというものだったのですが、これが中々に大変な作業でした。

植物標本は、専門家の方などが研究のために使用されるもののため、万が一にも標本のデータにミスがあってはいけません。そのため、標本に貼るラベルの内容も、あやまりが無いか念入りにチェックします。

ラベルの記載内容を確認する様子

 

 

 

 

 

 

 

 

また、ラベルを台紙に貼る位置も重要です。台紙に貼り付けられた植物標本は、ビニール製の透明な袋に入れられ、その後長期に渡って木製の倉庫に保存されるのですが(この博物館では、古いもので百数十年前のものまでありました)、当然何度も出し入れされます。

そのため、ラベルを貼る位置がずれて台紙からはみ出したり、のりがついていなくて台紙から浮き上がったりしてしまうと、植物が引っかかるなどしてラベルや植物が破損してしまう可能性があります。貼るラベルは2枚あり、片方は破損しても新しく印刷してもらえますが、もう片方は替えがききません汗

ですから、ラベルはのりの塗り残しがないようまんべんなく塗り、ズレが無いようきっちりと揃えてから貼ります。

 

ラベルを慎重に貼る様子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラベルを貼り終わったら、いよいよ植物を台紙に配置し、貼り付ける作業に移りました。

日本各地の植物収集家の方々が、博物館に寄贈してくださった大切なもののため、ご厚意に感謝しながら慎重に扱います。

後で研究目的で見られることを考え、植物全体が見やすいよう、かつ台紙に収まり、ラベルになるべく重ならないよう、植物を回転させて試行錯誤します。

植物を配置し終わった状態

 

 

 

 

 

 

 

 

 

配置が終わったら、次は植物を貼り付ける作業に入ります。ここでは特殊なテープを使って植物を貼り付けたのですが、この作業が一番大変でした。

一見ただの紙に見えるその細く白いテープには、片面にのりが付いていて、そこに熱を加えるとのりが一時的に溶け、冷えるとまた固まります。この特性を利用してテープを台紙にくっつけ、植物を留めるわけですが、慣れない私には非常に大変な作業です。

テープのどちらにのりがついているのかを見分け、その面を台紙にくっつけたまま、はんだごてのような器具でテープを熱し、テープの端っこを台紙に固定します(薄くて細いテープはすぐにくるくる回ってしまうので、それを指で押さえておくだけでも苦労します)。そこからテープを植物の上を覆うように伸ばし、植物が動かないように再び台紙にテープを固定します。

この一連の作業を何度も繰り返すのですが、当然はんだごてが植物に当たってしまえば傷ついてしまうため、ここでも慎重に作業を進めます。これに加えて、私は台紙に汗がしたたり落ちないよう、常に気を付けながらの工程でした。

はんだごてでテープを台紙に固定する様子

 

 

 

 

 

 

この目が痛くなるような繊細な作業が終われば、ようやく台紙をビニールの袋に入れて、植物標本の完成です。

完成した直後は、ようやく緊張から解放されたことで、しばし体に力が入らなくなってしまいました。

博物館の職員の方は終始丁寧に指導してくださり、「時間はかかってもいいからとにかく丁寧に」と何度も言ってくださっていたのですが、想像以上に時間がかかってしまったのが内心ショックでした。この一連の作業を、職員の方はあっという間に済ませて、一日にたくさんの植物標本を作製しているとうかがったので、日ごろから人知れず頑張って下さっている職員の方には頭の下がる思いです。

 

後日、再びボランティアに伺う予定ですが、今度はもう少しペースを上げて、早く作業できることを目標にしたいです。

 

追記:職員の方に標本の保管倉庫を案内していただいた際、翌年の朝ドラのモデルとなる、牧野富太郎という植物学者の方が収集された植物も、ここには保管してあるというお話を聞き、実際に見せていただきました。

放送時期になれば、おそらくここに保管してある標本等も撮影されたり取材されたりするだろうとも教えていただいたので、今から楽しみです。

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